きそがわ幼稚園には、メタセコイアという
とっても背の高い落葉樹があります。
高さは20メートル以上あると思います。
遠くからでもこの木だけは目立つほどの巨木で
幹の周りも2メートルを越えます。
また形も円すい形でとっても素敵な立ち姿。
大きなクリスマスツリーのような姿の樹です。
夏は大きな日陰を作り子ども達のいい遊び場になり、
セミもたくさん集まってきます。
これからの季節、緑色だった葉が徐々に紅葉していき、
赤茶色になった葉っぱが次第に落葉します。
しかし木がここまで大きいと落ち葉を集めると
毎日ゴミ袋2~3袋もの量になります。
しかもメタセコイアの葉はとても細かく、
子ども達が遊びに使えるようなものではありませんので、
集めて捨てるしかありません。
なので、風の強かった翌日などは朝の先生たちの
園庭掃除が本当に大変になります。
この木は開園当初に卒園記念樹として植樹したそうです。
当時は2メートル程度の細い若木だったそうですが
その樹がどんどんどんどん生長しこんなに大きな樹になりました。
なので40年以上きそがわ幼稚園の歴史をずっと見てきた樹です。
そんなメタセコイアも10数年前に一度伐採の危機がありました。
それは、樹が大きくなりすぎて隣地にはみ出してしまい
隣家の建設に邪魔になるので伐採をしてくださいとの
お願いがありました。
前園長が伐採か移植かで悩んだ末出した結論が移植でした。
それには卒園記念で子ども達と植樹したという
思い入れのある大切な樹だったことや
すでにきそがわ幼稚園のシンボルツリーのような
存在のこの樹を切り倒すことはできないとの考えからだったそうです。
しかし移植と言ってもこんなに大きな樹ですので
簡単にはいきませんでした。
まず樹を半分くらいのところでバッサリ切られました。
その後、地面を掘って根切りをし、
とっても大きなクレーンでつり上げて
4メートルほど移動しました。
移植後しばらくは今のような円すい形ではなく
台形のような形になってしまい心配しましたが、
年々生長し、今のようなきれいな形にもどってくれました。
この木の生命力の強さには本当に驚かされました。
なので、落葉した時に樹をよく見てみてください。
十数年前にばっさり切った場所がよくわかりますよ。
この木と一緒に育ってきた幼稚園ですので、
落ち葉の掃除はとっても大変ですが、
これからも大切に育てていきたいと思います。