野菜ぎらいはこうして克服しました!
こんにちは。園長の川合です。
今日は、我が家の子育てのお話をひとつ。
私は二人の娘の父親でもあります。
今でこそ、ふたりとも「サラダ最高!」「煮物しみてる∼」と野菜をもりもり食べる子になりましたが、
ここに至るまでは、親のちょっとした演出と、たくさんの工夫がありました。
🍅「おいしい劇場」は1歳半からスタート
最初にしたのは、「好き嫌いをなくそう!」ということ。
完了食が始まる1歳半頃から、毎食ごとに夫婦で「これおいしいね!」と
大げさにリアクションする“おいしい劇場”を始めました。
にんじんを食べては「う〜ん、あまい!おいしい〜」
魚を食べて「わぁ、おいしい!最高!」
きのこを食べて「もっと食べたくなる味だね!」
親が本当においしそうに食べる姿を見せることで、子どももつられてひとくち。
そこで間髪入れずに「おいしいよねっ!」と声をかけると、「お、お、おいちい…?」
そこですかさず「じゃあ、もう一個いけるかな?食べないならお母さんもらっちゃうよ〜」と笑顔で畳みかけます。
笑いながら「食べてみたい」「なんか楽しそう」と思えるような雰囲気を作ることが、第一歩でした。
🥗 ドレッシングは選び放題ルール
サラダにはあらかじめドレッシングはかけませんでした。
代わりに、食卓にはマヨネーズ、青じそ、シーザー、ゴマドレ、ポン酢などさまざまな調味料を並べて、
「好きなのを好きなだけかけていいよ!」というルールにしました。
選べるって、うれしいんですよね。
味にちょっと失敗しても、自分で選んだという満足感からか、意外と食べてくれました。
一番のお気に入りは、なぜかポン酢でした。
今では、ポン酢さえかければ大体の物はOK だそうです。
👩🍳 料理のお手伝いで「野菜=悪」からの脱却
ある日、母親が夕飯を作っていたときのこと。
娘がままごとのように真似を始めたので、
「じゃあ本当にお手伝いしてくれる?」と、
サラダの和え物をお願いしました。
ボウルに野菜を入れて、好きなドレッシングをかけて、木べらでまぜまぜ。
そのうち、混ぜる手が止まり……つまみ食い開始(笑)
「自分で作るとおいしい」って、やっぱりあるんですよね。
そこからはぐんと野菜への抵抗感が減っていきました。
🎓 娘からの感謝の言葉に涙
そしてつい先日。
大学生になった長女から、ふとこんな言葉をもらいました。
「好き嫌いなく育ててくれてありがとう」
友人と食事に行ったとき、友人のあまりにも多い偏食にびっくりしたそうです。
自分がどんな料理もおいしく食べられるのは、親のおかげだったと気づいたとのこと。
そんなふうに言ってもらえる日が来るなんて…と、ちょっと涙ぐんでしまいました。
🍽 食卓は、心と体を育てる場所
食べないから出さない。
わからないように混ぜ込む。
それも一つの手ですが、私は「野菜っておいしい」という気づきそのものを、
親がプレゼントしてあげることが大切だと思っています。
蒸したにんじんや白菜の甘さ
野菜スティックの歯ごたえ、
冷やしただけのトマトの瑞々しさ
茹でたレタスの面白さ
どれも、子どもとの素敵な時間になります。
この成功例は、あくまでも我が家の場合です。
子育てに「これさえやれば絶対うまくいく!」という正解はありません。
兄弟姉妹でも性格が違うように、子ども一人ひとりに個性があります。
性格も、体格も、食べる量も、みんな違います。
どうすれば“うちの子”が何でもおいしく食べられるようになるのか――
その答えは、ネットにも、育児書にも載っていません。
一番近くで見守っているお父さん、お母さんが、考えて、試して、失敗して……
その繰り返しの中で、それぞれのご家庭にとっての“正解”がきっと見えてくるはずです。
今回ご紹介した川合家の方法も、そんな試行錯誤の中で生まれたひとつのかたちです。
ぜひ参考にしていただきながら、お子さんにぴったり合った「わが家のやり方」を見つけてみてくださいね。