ロシアの昔話
内田莉莎子 再話
佐藤忠良 画
福音館書店
先月、久しぶりに一宮にも雪が降りましたね。
空から舞い降りてくる白い雪に、子どもたちも喜んでいたのではないでしょうか。
今月はそんな雪を題材にした絵本を紹介したいと思います。
あるところに二人きりで寂しく暮らしているおじいさんとおばあさんがいました。
雪が沢山積もったある冬の日に、二人は雪で女の子を作りました。
女の子は二人のもとで、とても大切に育てられましたが、
暖かい季節が近づいてくると外に出ようとしません。
やがて季節は変わり夏になりました。お友達に誘われたゆきむすめは
仕方なく森に出掛けます。
夜になり枯れ木を集めて、たき火を始めた娘たち….。
そのたき火を飛び越えて遊ぶうちに….。
「あぁ、楽しかった」と笑顔で終わる絵本も良いですが、
こんな終わりかたをする絵本も良いと思います。
読んだあと、ゆきむすめはどうなったのか、
お話の続きを話し合ってみるのも良いかもしれませんね。
手のひらに載せた瞬間に解けていく雪の美しさと切なさを感じるそんなお話です。